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一回目の投票で福永さんに騙されて票を得られなかった私。

とりあえず、直さんの勝ち進みだけは確保したけれど…。

私はどうすれば勝てる?




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「#name2#ちゃん…、どうしよう…」


俯いて、涙を流す直さん。


「…直さん、これからは福永さんと私以外のプレーヤーに均等に投票してください。それから、私とは一緒にいない方がいいです。もう皆さんの中では私がリストラ決定でしょうから」


私の言葉に抗議する直さんを鎮めて、微笑んで見せた。


「大丈夫。なんとか、勝ち上がって見せますよ!」


大丈夫、私は一人でも平気だよ。

絶対に父さんを助けるんだから。





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「(誰かに頼まなきゃ…!!#name2#ちゃんに投票してもらえるように)」


本当はあたしが#name2#ちゃんに入れてあげたい。

だけど、#name2#ちゃんがそうしないでと言うのなら私はそれを信じるよ。


「…あの…」

「向こう、行きましょうか…」


直が話しているグループに近づいて行くと、避けるように移動されてしまう。

会場内の全てのプレーヤーが直と話したがらなかった。

-一度沈んだのろまは二度と浮かびあがれない仕組みになってるってこと-

福永の声が直の脳裏に浮かぶ。


「(私のせいで、#name2#ちゃんが負けちゃうなんて…!!)」


唇をかみしめて、ふるふると首を振る。

もう一度、話しかけてみることにした。





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二回目の投票の時間がやってきた。


「…あの!!私の話を聞いてくれませんか!?」


直が投票するプレーヤーに呼び掛ける。

がしかし、誰一人として耳を貸すものはいなかった。


「お願いします!!私の話を聞いてください!!!」


直の叫びも虚しく、エリーに投票を促されてしまった。



二回目の結果

1位 福永ユウジ  15票
2位 木田ノリユキ 11票



3位  神埼直  10票
10位 #name1##name2#  0票



福永の言った通り、#name2#は一回目で沈んでしまったために、その後も負け続けた。

気まずそうに#name2#を見るプレーヤー達。

そんな視線を全く気にせずに涼しい顔で座る#name2#。

直は#name2#の傍に行きたかったが、彼女の望まないことだと分かっていたために出来なかった。





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#name2#は一人、空き部屋にいた。

既に策は考えたが、動き出すにはまだ早いとわかっていたからだ。

そこへ転がるノックの音。


「…江藤さん。どーしたんですか?」

「あのさ…#name2#ちゃんには、悪いと思ってるんだよね。#name2#ちゃんは悪くないのに、嵌める形になっちゃって…」


何を言い出すかと思えば、いきなりの謝罪。

#name2#は驚いたが、笑顔で返して見せた。


「全然、平気ですよ、こんなの!嵌められたのが直さんじゃなくてよかったですから」

「(この子は、この状況で他人の心配を…?)」


江藤は激しい罪悪感に襲われ、#name2#に福永の作戦をバラしてしまった。




****




「悪いけどさぁ…俺、直ちゃんと#name2#ちゃんと手を組んでるの」

「…じゃあ、全員50票で並んじまうってことか?」

「…ッフ…ハハハ…。甘いんだよ…、皆の中の誰かが負けるに決まってんじゃん!皆さん肝心なこと忘れてません?神埼直は金を持ってるんだよ!?50票で横並びになれば必ず金がものをいう」


そこで福永は、直が4000万で票を買いに来る、という想定をしてみる。

そこにいるメンバーは全員1億の借金を抱えているため、少しでも金は欲しいはずだ、と。


「…わかりました?金持ってる直ちゃんと、その直ちゃんと組んでる俺と#name2#ちゃんが安全圏で、みなさんは…、この中の誰かが負けるかもしれないという 危 機 的 状 況 にある!!!」


プレーヤーたちの表情が強張る。

自分に取引を持ちかけられたら、裏切らないとは、言いきれない。

誰かが裏切ったら、自分が負けるかもしれない…。


「…でもね、ホントは俺、皆に協力しに来たんだ。一人、500万!合計3500万払うなら、皆のこと、救ってやるよ!」


打って変わって柔らかい口調で語りかける福永。


「…救うって…、どうやって?」

「裏切るんだよ、俺が。神埼直と#name1##name2#を。俺があの小娘共に入れるはずだった票を皆に回してやる」





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「…ていうことなんだ…。俺達は買っちまったんだ…。Mチケットで、福永の戦略を…」


そこでは、裏切り者が出ないように一人一人の票をMチケットを契約書代わりに使用したらしい。


(細かくMチケットによって票を操作する、福永さんらしいです。と、いうことはどんなに頑張っても私には票は入りませんね)


「…そうですか…。江藤さん、話してくれてありがとうございました!あの、これはお願いなんですが…。今の話を直さんにもしてあげてくれませんか?」


一人で不安であろう直のことを思うと胸が痛んだ。

だからせめて相手の作戦だけでも、知らせてあげたい。


「…わかった。俺に任せて!」 

「福永さんに見つからないように気を付けてください」


江藤を見送ると、#name2#はさらに細かく自身の策を立てるのだった。




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4回目の結果

1位  福永ユウジ  25票
2位  土田ヤスフミ 23票



3位 神埼直  20票
10位 #name1##name2#  0票


「(もう…勝負は決まった…。#name2#ちゃんには、1票も入らない…)」


そして、5回目も同様だった。


(そろそろ、行動したほうがよさそうですね)


#name2#がそう考えていたとも知らず、直はすっかり落ち込んでしまっていた。


「(私の所為で…、#name2#ちゃんが…!)」


直に追い打ちを掛けるかのように福永が立ちはだかった。


「無様だねェェエエエエエエエ!!!!#name2#ちゃんのリストラは決定だね。直ちゃん、君の所為で」

「…そんな…こと…」

「へこんだ顔が超セクスィィイイイイ!!」


ふざける福永にいらだち、直は無視することにした。

そのまま横を通り過ぎようとしたとき、不意に福永が呼びとめた。


「…直ちゃんに、#name2#ちゃんを救うチャンスをあげる」

「…!#name2#ちゃんを…救う…!?」


直の瞳に、光が見えた。



(#name2#ちゃん…、必ず助けるから!) (そろそろ…作戦、実行です)


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