07
翌朝、プレーヤーが広間に集まると、事務局員が扉を厳重に締める。
「只今より、少数決第1ゲームを開始致します。ではまず、出題者を決めさせていただきます」
「1番の方、檀上へどうぞ」
ツカハラより小さめなキノコ頭の男(小キノコと呼ぶことにする)が手を挙げ、前に出た。
「…海と山なら…、海の方がいい」
出題者―オオノが問題を発表した。
只今から6時間、投票時間となる。
「皆さんちゃんと予定通りにやってますね。んー、私はどっちに入れようかな」
「まて、お前は俺の指示通りに動いてくれ」
秋山が#name2#に指示を出す。
「…わかりました、流石です、深一さん!」
#name2#たちは特に他のプレーヤーに話しかけたりもせず、直たちがカモフラージュをするのと、“X”の証拠を掴むために動いているのをただ見ていた。
****
残り、3時間。直が15番の女に話しかけた。
「あ、あの…!…あなたは、1回戦でどのくらい獲得したんですか、何で2回戦に…」
「それを聞いて、何の意味があるの?…もっとお金が欲しいからここに来た。それだけのこと」
15番は直の言葉を遮るとそれだけ言い放った。
「…あ…、わかりました…。すいません…」
直はその圧力に押され、すぐに謝って立ち去ってしまった。
「あー、直さん、追い返されちゃいました。ツンツンしてますね、あの人」
するとツカハラはすかさず直に駆け寄って15番について聞く。
「直ちゃん、直ちゃん!あの人、どう?何話したの?」
「ちょっとしか、話せませんでした…」
「そう、じゃあ次!僕が行ってくる!」
「あ、今度はツカハラさんです!んー、今度はちゃんと喋ってますね。…深一さん、聞いてます?」
****
残り、2時間。
「ツカハラさんがさっき話しかけてみて、やっぱり15番の人が怪しいんじゃないかって言ってました」
「そうか」
残り、3分。
まだ投票していなかった人が紙を投票箱に入れていく。
やがてタイマーが0を表示し、ディーラーから終了の声がかかる。
「只今から、開票致します」
「1番、Yes。19番、Yes。7番、No…」
「結果、Yes、11票、No、12票。Yesが少数派となり、勝ち残りです。では、多数派の方はネームプレートを返却し、ご退場ください。なお、負債の1億円は後日必ず回収に伺います」
多数派だった12人が広間を後にする。
秋山、#name2#、直、ツカハラ、15番は少数派のため広間に残っていた。
「秋山さん、やっぱり…あの人が“X”なんでしょうか…」
「それより、…なんかおかしい」
「何がですか?」
その問に、この場全体だと答えた秋山。
「今のゲーム、11対12で分かれていた。…もし次のゲーム、5対6、もしくは4対7で分かれるようなら、このゲーム、俺が想像している最悪のシナリオで動いている可能性が高い」
「最悪の…シナリオ、ですか…」
「では勝ち残った11名で、このまま少数決第2ゲームを行います」
ディーラーの声がかかったが、直はそれどころではなく焦っていた。
「最悪のシナリオって…どうするんですか?私たちのシナリオも変えるんですか?」
「いいや、このまま行く」
秋山は直に、次は個人個人を観察するように指示する。
出題者には11番、エトウが選ばれた。
「SかMかと言われれば、もちろん…Sだ」
残り、6時間。
「秋山さん」
「何か気付いたか?」
「SとMって……何ですか?」
「……!?」
「え…」
予想外の質問に秋山も#name2#も思い切り直の方を振り返ってしまった。
「(直さんって…天然?深一さん、すごく困ってます…)」
「うん…、まぁ……ディフェンスかオフェンスかの違いみたいなもんだ。Sが攻め、Mが守りって考えとけばいい」
秋山が必死に言葉を探してなんとか説明する。
「じゃあ、私は性格的に…Mですね」
「おい!」
「直さん…、そういうことは言っちゃだめです…」
果てしなく理解できていない直に突っ込む気力もなくなった#name2#。
「(ああ、天然て、恐ろしい)」
「大丈夫です!最初に決めた通り、次の投票はYesに入れますんで。だから私は、Sってことで」
「…深一さん…もう彼女はダメです…」
ふざけて泣きつく#name2#の頭を撫でると、秋山は#name2#の耳元で呟いた。
「…お前は…M、だろ?」
「…!バカ!もう深一さんなんて知らないです!」
顔を真っ赤にして#name2#は他のプレーヤーのところへ行ってしまった。
「秋山さん、私も話を聞いてきますね!」
直もそう言って立ち去ろうとしたとき、秋山が呼びとめた。
「まて、やっぱり君はMだ。とにかく、Noに入れろ。俺が代わりにYesに入れる」
****
残り、3時間。
「(…#name2#のやつ、またエトウと喋ってやがる)」
秋山はいまだ戻ってこない#name2#のことを考えていた。
するとツカハラが向かってきた。
「秋山君さ、ちょっといいかな?…さっき直ちゃんから聞いたんだけど…何でいきなり投票替えることにしたの?」
「…それより、15番のことは何かわかったのか?」
「いや…相手もかなり警戒してるみたいだし…。でもやっぱり怪しいよなぁ。見てよ、あの落ち着きぶり…」
ツカハラはやはり15番が怪しいという意見を強く推してきた。
「あいつだけってわけでもないだろう」
「まぁそうなんだけど…、って違う違う。今話してるのは、秋山君と直ちゃんの入れ替えの話だよ!」
「俺が彼女と入れ替わるのが、…そんなに問題か?」
ツカハラは反論しようとしたが、秋山の射抜くような視線に何も言えず、二人の入れ替えを承諾した。
「わかった、次は秋山くんと俺がYesに入れる、それでいいんだよね?らじゃ!」
残り、3分。
未投票のプレーヤーが投票をしにきた。
「深一さん、私はどっちですか?」
ようやく戻ってきた#name2#に不機嫌そうに秋山は答える。
「…遅い。お前は…」
「ごめんなさーい。了解です、じゃあ投票してきますね!」
時間が終わり、エリーが開票をしていく。
「結果、Yes、4票。No、7票。Yesが少数派となり、勝ち残りです。それでは、Noに投票した方はこれでお帰りいただきます。ネームプレートを返却し、速やかに退場してください」
「…深一さん、わざと私が負ける方にしましたね」
「大丈夫だ、後は俺に任せろ」
勝ち残ったのは、秋山、ツカハラ、15番、エトウ、の4人だった。
(エトウさん、頑張ってください!)(ありがとう!)((#name2#、怒ったのか…?))
「只今より、少数決第1ゲームを開始致します。ではまず、出題者を決めさせていただきます」
「1番の方、檀上へどうぞ」
ツカハラより小さめなキノコ頭の男(小キノコと呼ぶことにする)が手を挙げ、前に出た。
「…海と山なら…、海の方がいい」
出題者―オオノが問題を発表した。
只今から6時間、投票時間となる。
「皆さんちゃんと予定通りにやってますね。んー、私はどっちに入れようかな」
「まて、お前は俺の指示通りに動いてくれ」
秋山が#name2#に指示を出す。
「…わかりました、流石です、深一さん!」
#name2#たちは特に他のプレーヤーに話しかけたりもせず、直たちがカモフラージュをするのと、“X”の証拠を掴むために動いているのをただ見ていた。
****
残り、3時間。直が15番の女に話しかけた。
「あ、あの…!…あなたは、1回戦でどのくらい獲得したんですか、何で2回戦に…」
「それを聞いて、何の意味があるの?…もっとお金が欲しいからここに来た。それだけのこと」
15番は直の言葉を遮るとそれだけ言い放った。
「…あ…、わかりました…。すいません…」
直はその圧力に押され、すぐに謝って立ち去ってしまった。
「あー、直さん、追い返されちゃいました。ツンツンしてますね、あの人」
するとツカハラはすかさず直に駆け寄って15番について聞く。
「直ちゃん、直ちゃん!あの人、どう?何話したの?」
「ちょっとしか、話せませんでした…」
「そう、じゃあ次!僕が行ってくる!」
「あ、今度はツカハラさんです!んー、今度はちゃんと喋ってますね。…深一さん、聞いてます?」
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残り、2時間。
「ツカハラさんがさっき話しかけてみて、やっぱり15番の人が怪しいんじゃないかって言ってました」
「そうか」
残り、3分。
まだ投票していなかった人が紙を投票箱に入れていく。
やがてタイマーが0を表示し、ディーラーから終了の声がかかる。
「只今から、開票致します」
「1番、Yes。19番、Yes。7番、No…」
「結果、Yes、11票、No、12票。Yesが少数派となり、勝ち残りです。では、多数派の方はネームプレートを返却し、ご退場ください。なお、負債の1億円は後日必ず回収に伺います」
多数派だった12人が広間を後にする。
秋山、#name2#、直、ツカハラ、15番は少数派のため広間に残っていた。
「秋山さん、やっぱり…あの人が“X”なんでしょうか…」
「それより、…なんかおかしい」
「何がですか?」
その問に、この場全体だと答えた秋山。
「今のゲーム、11対12で分かれていた。…もし次のゲーム、5対6、もしくは4対7で分かれるようなら、このゲーム、俺が想像している最悪のシナリオで動いている可能性が高い」
「最悪の…シナリオ、ですか…」
「では勝ち残った11名で、このまま少数決第2ゲームを行います」
ディーラーの声がかかったが、直はそれどころではなく焦っていた。
「最悪のシナリオって…どうするんですか?私たちのシナリオも変えるんですか?」
「いいや、このまま行く」
秋山は直に、次は個人個人を観察するように指示する。
出題者には11番、エトウが選ばれた。
「SかMかと言われれば、もちろん…Sだ」
残り、6時間。
「秋山さん」
「何か気付いたか?」
「SとMって……何ですか?」
「……!?」
「え…」
予想外の質問に秋山も#name2#も思い切り直の方を振り返ってしまった。
「(直さんって…天然?深一さん、すごく困ってます…)」
「うん…、まぁ……ディフェンスかオフェンスかの違いみたいなもんだ。Sが攻め、Mが守りって考えとけばいい」
秋山が必死に言葉を探してなんとか説明する。
「じゃあ、私は性格的に…Mですね」
「おい!」
「直さん…、そういうことは言っちゃだめです…」
果てしなく理解できていない直に突っ込む気力もなくなった#name2#。
「(ああ、天然て、恐ろしい)」
「大丈夫です!最初に決めた通り、次の投票はYesに入れますんで。だから私は、Sってことで」
「…深一さん…もう彼女はダメです…」
ふざけて泣きつく#name2#の頭を撫でると、秋山は#name2#の耳元で呟いた。
「…お前は…M、だろ?」
「…!バカ!もう深一さんなんて知らないです!」
顔を真っ赤にして#name2#は他のプレーヤーのところへ行ってしまった。
「秋山さん、私も話を聞いてきますね!」
直もそう言って立ち去ろうとしたとき、秋山が呼びとめた。
「まて、やっぱり君はMだ。とにかく、Noに入れろ。俺が代わりにYesに入れる」
****
残り、3時間。
「(…#name2#のやつ、またエトウと喋ってやがる)」
秋山はいまだ戻ってこない#name2#のことを考えていた。
するとツカハラが向かってきた。
「秋山君さ、ちょっといいかな?…さっき直ちゃんから聞いたんだけど…何でいきなり投票替えることにしたの?」
「…それより、15番のことは何かわかったのか?」
「いや…相手もかなり警戒してるみたいだし…。でもやっぱり怪しいよなぁ。見てよ、あの落ち着きぶり…」
ツカハラはやはり15番が怪しいという意見を強く推してきた。
「あいつだけってわけでもないだろう」
「まぁそうなんだけど…、って違う違う。今話してるのは、秋山君と直ちゃんの入れ替えの話だよ!」
「俺が彼女と入れ替わるのが、…そんなに問題か?」
ツカハラは反論しようとしたが、秋山の射抜くような視線に何も言えず、二人の入れ替えを承諾した。
「わかった、次は秋山くんと俺がYesに入れる、それでいいんだよね?らじゃ!」
残り、3分。
未投票のプレーヤーが投票をしにきた。
「深一さん、私はどっちですか?」
ようやく戻ってきた#name2#に不機嫌そうに秋山は答える。
「…遅い。お前は…」
「ごめんなさーい。了解です、じゃあ投票してきますね!」
時間が終わり、エリーが開票をしていく。
「結果、Yes、4票。No、7票。Yesが少数派となり、勝ち残りです。それでは、Noに投票した方はこれでお帰りいただきます。ネームプレートを返却し、速やかに退場してください」
「…深一さん、わざと私が負ける方にしましたね」
「大丈夫だ、後は俺に任せろ」
勝ち残ったのは、秋山、ツカハラ、15番、エトウ、の4人だった。
(エトウさん、頑張ってください!)(ありがとう!)((#name2#、怒ったのか…?))