04


無事に深一さんと再会することができた私。

そろそろゲームが始まってしまうかもしれないので私達は広間に戻った。


「秋山さん!急に走り出すからびっくりしましたよ。…あ、#name2#ちゃん!どこに行ってたの?あれ、#name2#ちゃんと秋山さんって知り合いだったんですか!?」


広間に戻ると直が駆け寄ってきた。秋山と一緒にいる#name2#にも気付いた。


「直さん、ごめんなさい、ちょっとお散歩してました。深一さんとは前から知り合いで…」

「(し、深一さん…!?)そうだったんだ。じゃあ、秋山さんは#name2#ちゃんが心配だったんですね!!」

「…おい、余計なことを言うな」


#name2#には直と秋山のやり取りの意味はわからなかったが、言及する前にディーラーの声が広間に響き渡った。


(いつの間に食事片づけちゃったの…、食べとけばよかった…)

「只今から、少数決のリハーサルを行います」


エリーが出題者を決めると、17番の人になった。


「それではYesかNoで回答できる問題を出題してください」


皆が固唾をのんで見守る中、出題者の人が口を開いた。


「も、問題です…。…あなたは…女ですか」

「出題者から問題が出ました」


さらに、投票の方法を発表してから、それぞれにプレーヤー番号とYes、Noの書かれた紙が配られた。本番では投票までの6時間が与えられる。リハーサルでは10分以内に投票をしなければ無効となる。





****





「(女の人は、私を入れて10人…。男の人は、13人…)私、少数派だ。…何でこんな質問に6時間もかけるの…?」





****





(女10人、男13人ですか。だけどこれはライアーゲーム、ですよね。だったら…)




全員が投票し終え、10分が経過した。リハーサルとは言っても、これで感覚をつかみ、自分の作戦を立てなければならない。

緊迫した空気の中、ディーラーは開票を宣言した。


「21番、Yes。11番、No。19番、Yes」

(直さんはYes、ですか。彼女のことだから、正直に入れたような気がします…)


全て開票し終えたようだ。


「投票の結果は、Yes15票、No7票。“あなたは女ですか”という問題に対し、Noであると答えた方、つまり自分が男であると回答した方が少数派となりました」

「…何で…、男の人の方が多いのに…」


直がそうつぶやくと、前にいた男がそれを聞いていた。


「俺は…女に入れた。女の方が少なかったから、裏をかいたんだ」

「そう、少数決とはこういうゲームです」


ディーラーがプレーヤーに説明するように話す。


「問われているのは少数派になりそうな意見に投票すること。問題など、ただのお飾り。正しいか正しくないかなど、全く無意味なのです。そして重要なのはいかに他人を欺いて多数派にしてしまうか…」

「欺く…?」


まだ理解のできていない直に#name2#が説明する。


「そう、欺くんですよ。そのために投票まで6時間なんていう時間が与えられているんです。もしそれが上手くいけば、22対1、一発で勝負がついてしまうことにもなるかもしれないですね」

「そのとおりです、#name1#様」


名前を呼ばれた#name2#は嫌そうに顔を歪めた。


「ここで私から皆様に一つアドバイスをしましょう。このゲームを制するのに必要なのは“運”などではない…。大切なのは“時間”。無駄と思えるほどの時間をどう使うか、それが少数決の全てです。断言しましょう、 時間を制する者・・・・・・・が、このゲームの勝者となる」

「時間を制する者が…」

「…このゲームの勝者となる、か…」


不気味な笑い声が響いた。


まるで私たちを、これから始まる地獄へと導いているようだった。




(絶対負けません)(俺がついてるんだから当然だろう?)((…ナルシスト))


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