トッシーのおはなし


最近、土方さんの様子がおかしい。何でも、妖刀に呪われたらしいんだけど。ふと気付くといなくなって、部屋で美少女フィギュアを愛でたり、アニメを見てたりしている。普段からのギャップがありすぎて最初は腹筋が筋肉痛になるくらい笑ったけど。

直属の上司である土方さんの部屋に向かうと、中から何やら声がする。いつものように書類を片付けているわけではなさそうで、わたしは遠慮がちに声をかけた。


「土方さん?」

「む、#name2#殿!!いいところに来たでござる!ちょうどトモエちゃんのコス衣装が届いたところでござるよ!!」

「…え、それ、誰が着るんですか?」


まさか、まさか土方さんじゃないよねェ!?もしそうだったら写真に収めよう。そして総悟にあげてからばら撒こう!!土方さんが身に纏うのを想像しても全然似合っていなかったけれど実際に目にすればきっと腹がよじれるくらい笑えるから。


「…#name2#殿、拙者、#name2#殿に着てもらうために注文したでござる!絶対に似合うでござるよ!」


ちょっと恥ずかしそうにそう言われて、わたしは一気にトモエちゃん衣装の土方さんの妄想から現実に戻された。


「………まじですか…、あ、じゃあちょっと待ってて!!それ着ますから!」


そして私はあることを思いついて総悟のところへ走った。


「トッシー、お待たせ!!」

「#name2#殿!さあ、早速着替えてほしいでござる!!」

「…あのね、一つお願いがあるんだけど…」


衣装を受け取ってそのまま土方さんの手を引っ張る。無理やり目線を合わせれば近づいた顔を横に背けた。


「せ、拙者、まだ、心の準備が…」

「…あのね…」


トッシーが勘違いをして耳まで真っ赤に染まっている光景を#name2#は下から内心爆笑しながら見ていた。でも笑ってはいけない。これは総悟との計画の一部なのだから。


「…#name2#たん、って…呼んで?」

「…え…?」


予想外の言葉だったが、それでも理解したトッシーは再び顔を赤くする。そそそそんな、呼べないでござる!と#name2#の手を離して数歩後ろへ後ずさった。


「…ダメ?トモエちゃんはトモエちゃんなのに、わたしは殿って可愛くないんだもん!」


拗ねたようにそっぽを向く#name2#にトッシーは渋々了承した。


「……#name2#たん…」

「もっと愛を込めて!!…じゃないとコレ、着ないよ?」




****




「#name2#、総悟ォォォ!!テメェ等、サボってんじゃねェ!!!」


妖刀の呪いをねじ伏せることに成功した土方はまたサボり魔の部下二人に手を焼かされている。


「やだ、トッシー。前みたいに優しく呼んでよー!!」

「誰がトッシーだァァァァァ!!しかも前ってなんだよコラ!!」

「あーあ、これだから困りますねィ。自分の言ったことすら覚えれられねェんでさァ土方コノヤロー」


ギャアギャア騒ぎながら屯所中を走り回る三人。沖田がどこからかテープレコーダーを取り出し、録音された音声を再生する。


「耳かっぽじってよーく聞きなせェ」


“#name2#たん”


そこから聞こえたのは、土方の声。


「うわ、何度聞いても鳥肌ものだね!!」

「ホント、吐き気がしまさァ」

「何だよコレェェェェェェ!!?テメー等、ちょっと待てェェェェェ!!!!」

「残念、もう隊士の全員が聞いちゃいましたからー」

「皆そのせいで一度は吐いてまさァ。土方さん責任取って死んでくだせェ」

「ふざけんじゃねェェェェェ!!!!」


結局、テープは土方によって真っ二つに斬られてしまった。


(ばっちりコピーしてありまさァ) (さっすが、総悟!万全だね!!)


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